Softrock Lite II 06_ミキサー
ミキサー部
概 略
ミキサー部は、すでにディバイダーの章でU3を取付たので、R1,R2,C5,C6の取付のみとなります。ディバイダー部
動作原理
BPFによりフィルターされたRF入力信号は、逆位相でミキサーU3の1Bと2Bに供給されます。
ディバイダー部よりの2つの局発信号はスイッチを作動させ、R1をC5に、R2をC6に最初のクロック周期時に接続します。
次に局発クロックが90度ズレた時に、接続が反転します。即ちR1がC6(Q)に、R2がC5(I)に接続します。
このスイッチングシーケンスが繰り返されます。
それにより得られたRF入力信号は、C5とC6上でI/F(中間周波数)としてサンプリングされます。
ローバンド(160m, 80m, 40m) のディバイダー部では、入力RF信号のパスバンド帯域内の希望中心周波数が発振されます。
ハイバンド(30m,20m,15m)では、多少事情が異なります。発振周波数は、希望する中心周波数の1/3のサブハーモニックになっており、入力RF信号の帯域内ではありません。
20mキットでの例:
- 20mでは、ディバイダーは、18.73 MHzで発振され、QSDの出力クロックは、 18.73 MHz ÷ 4 = 4.682 MHz になります。
- このクロックの3次ハーモニックは、 3 x 4.682 = 14.047 MHz になります。
- BPFを通過する20mの信号は、3次ハーモニックでサンプリングされますが、ローバンドで用いれた方法と同じレベルのI/Q信号を生じさせることができません。よって、ハイバンドキットでは、より利得が高いOPアンプを使用しています。
- これは、回転している輪に3回転毎にストロボフラッシュを発光させる光景を見ている感じです。輪の回転速度は、低い周波数に変換することは出来ますが、フラッシュを元の回転速度で行った場合、画像の明るさは元の画像より明るくありません。
ミキサー部 - 回路図
(抵抗テストポイント (ヘアピン頂部、若しくは左側のリード) は、回路上で赤い印が付いています。)
(クリックすると全体の回路図が表示されます。)
(上記回路図には、クリック可能な部分があります。関連する情報を見ることが可能です。)
ミキサー部 - 部品表
詳細部品表
確認 | 部品記号 | 部品 | 記 号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit |
---|---|---|---|---|---|---|---|
❏ | C05 | 0.047 uF 5% | 473 | セラコン | 垂直 | ミキサー | |
❏ | C06 | 0.047 uF 5% | 473 | セラコン | 垂直 | ミキサー | |
❏ | R01 | 10Ω 1/4W 1% | 茶黒黒金茶 | 1/4W | W-E | ミキサー | |
❏ | R02 | 10Ω 1/4W 1% | 茶黒黒金茶 | 1/4W | W-E | ミキサー |
ミキサー部 - 取付概要
- 基板表面部品の取付
- ミキサー部のテスト
ミキサー部 - 取付詳細
基板の裏側
基板の表面
基板表面部品の取付
R1とR2を取り付けます
参考 抵抗の向きと取付のヒント
コンデンサC5とCを取り付けます
確認 | 部品記号 | 部品 | 記 号 | カテゴリ | 向き | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
❏ | R01 | 10Ω 1/4W 1% | 茶黒黒金茶 | 1/4W | W-E | |
❏ | R02 | 10Ω 1/4W 1% | 茶黒黒金茶 | 1/4W | W-E | |
❏ | C05 | 0.047 uF 5% | 473 | セラコン | 垂直 | |
❏ | C06 | 0.047 uF 5% | 473 | セラコン | 垂直 |
ミキサー部 - 完成ステージ
基板の表面
基板の裏面
ミキサー - テスト
警告!
テスト環境
テストを行う場合、適切なESD(静電気破壊)防止措置を講じてください。ミキサーICは、静電気に弱いのでご注意願います。目視検査
テスト環境
良好な光源と拡大鏡を用いて注意深く半田付けした箇所を検査し、ブリッジ、イモ半田、接触不良等が無いかチェックします。
OPアンプICのピン接合部分には細心の注意を払ってください。必要であればフラックスを用いて接合部を半田ごてでナメてください。過度に半田が残ってしまった場合はウイック等で吸い取ってください。
電流テスト
テスト環境
- 各テストにおいて、電流計は電源のプラス側の線と基板の電源[+]ホール間に入れてください。
- 最初のテストでは、100Ωの抵抗を直列に挿入して使います。
- 2番目のテストでは、抵抗無しに測定します。
- ミキサーステージでは、前段のステージでの電流測定値から大幅に増減があってはなりません。
本テスト用に、DC 12Vを基板に加えます。
テスト測定値
テストポイント | 単位 | 公称値 | 筆者の測定値 | 実際の測定値 |
---|---|---|---|---|
100Ω制限抵抗あり | mA | < 30 | 26.1 | _______ |
100Ω制限抵抗無し | mA | < 30 | 26.4 | _______ |
電圧テスト
テスト環境
電圧を基板に加え、U3の各ピン上(ランドではなしに)の電圧を下記の表にならって測定します。
テスト測定値
テストポイント | 単位 | 公称値 | 筆者の測定値 | 実際の測定値 |
---|---|---|---|---|
Pin 14 (QSD clk_0) | DC V | 2.5 | 2.47 | _______ |
Pin 2 (QSD clk_1 ) | DC V | 2.5 | 2.47 | _______ |
Pins 3 & 12 | DC V | 2.3 - 2.5 | 2.44 | _______ |
Pins 6 & 11 | DC V | 2.3 - 2.5 | 2.44 | _______ |
Pin 7 (1A) | DC V | 2.3 - 2.5 | 2.44 | _______ |
Pin 9 (2A) | DC V | 2.3 - 2.5 | 2.44 | _______ |
Pin 16 | DC V | 5 | 4.94 | _______ |
Pin 8 | DC V | 0 | 0 | _______ |
Pins 1 & 15 | DC V | 0 | 0 | _______ |