Softrock Lite II 02_局発
局発部
動作原理
局発ステージは、コルピッツ型で安定用にバッファーを備えています。発振回路は水晶の基本発振周波数で発振を行います。
下記回路図の右下にある表は、各キット毎の発振周波数を表しています。
実際、C10/C11のコンデンサディバイダーにより、水晶は表示された周波数より若干下の周波数を発振します(〜−1kHz程度)。ハイバンドに行けば行くほどこの影響が高くなります。
局発回路
(抵抗テストポイント (ヘアピン頂部、若しくは左側のリード) は、回路上で赤い印が付いています。)
(クリックすると全体の回路図が表示されます。) 
  (上記回路図には、クリック可能な部分があります。関連する情報を見ることが可能です。)
局発部品表
詳細部品表
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | バンド固有 | その他 | 局発 | |||
| ❏ | C11 | バンド固有 | その他 | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | ||
| ❏ | C12 | 22 pF 5% | 22J | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C20 | 0.01 uF |  | SMT 1206 | 局発 | ||
| ❏ | Q1 | 2N3904 NPN トランジスタ | 2N3904  | TO-92 | 局発 | ||
| ❏ | Q2 | 2N3906 PNP トランジスタ | 2N3906  | TO-92 | 局発 | ||
| ❏ | R11 | 10Ω 1/4W 1% | 茶黒黒金茶  | 1/4W | W-E | 局発 | |
| ❏ | R12 | 10kΩ 1/4W 1% | 茶黒黒赤茶  | 1/4W | E-W | 局発 | |
| ❏ | R13 | 10kΩ 1/4W 1% | 茶黒黒赤茶  | 1/4W | E-W | 局発 | |
| ❏ | R14 | 475Ω 1/4W 1% | 黄紫緑黒茶  | 1/4W | E-W | 局発 | |
| ❏ | R15 | 1kΩ 1/4W 1% | 茶黒黒茶茶  | 1/4W | N-S | 局発 | |
| ❏ | R16 | 22.1k 1/4W 1% | 赤赤茶赤茶  | 1/4W | N-S | 局発 | |
| ❏ | R17 | 475Ω 1/4W 1% | 黄紫緑黒茶  | 1/4W | E-W | 局発 | |
| ❏ | X1 | バンド固有 | その他 | 局発 | 
160m固有部品
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | 330 pF 5% | 331 | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C11 | 180 pF 5% | 181 | セラコン | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | |
| ❏ | X1 | 7.3728 MHz | Xtal | 局発 | 
80m固有部品
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | 180 pF 5% | 181 | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C11 | 100 pF 5% | 101 | セラコン | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | |
| ❏ | X1 | 14.06 MHz | Xtal | 局発 | 
40m固有部品
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | 100 pF 5% | 101 | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C11 | 使用しません | unused | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | ||
| ❏ | X1 | 28.060 MHz Crystal | 28.060 | Xtal | 局発 | 
30m固有部品
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | 180 pF 5% | 181 | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C11 | 100 pF 5% | 101 | セラコン | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | |
| ❏ | X1 | 13.5 MHz | Xtal | 局発 | 
20m固有部品
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | 180 pF 5% | 181 | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C11 | 100 pF 5% | 101 | セラコン | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | |
| ❏ | X1 | 18.73 MHz | 18.730 1108 | Xtal | 局発 | 
15m固有部品
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | Circuit | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C10 | 100 pF 5% | 101 | セラコン | 局発 | ||
| ❏ | C11 | 未使用 | 未使用 | 40mと15mキットでは使用しません | 局発 | ||
| ❏ | X1 | 28.06 MHz | Xtal | 局発 | 
局発部 - 組立概要
- SMTチップコンを取り付けます
- 水晶を取り付けます
- セラコンの取り付け
- トランジスタの取り付け
- 抵抗の取り付け
- 局発ステージのテストをします
局発部 - 実際の取り付け
基板裏面
 
  
  
  基板表面
 
  水晶の取り付け
参照: 値に関してはバンド固有部品表 を参照願います。
HC49型水晶を基板の左上に垂直に取り付けます。水晶の左下側にある小さなスルーホールは、水晶本体とのアースとして使用することができます。又、ワイヤーでグランドすることにより、取り付け強度を増すことができます。(安定に発振する場合は必要ございません。).
水晶は、基板から若干浮かせて半田付けしてください。取り付ける場合、厚紙かビニル線の外皮等の絶縁物を利用してクリアランスを確保してから半田付けしてください。
| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | X1 | バンド固有 | その他 | 
セラコンの取り付け
参照: 値に関してはバンド固有部品表 を参照願います。

| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | C12 | 22 pF 5% | 22J | セラコン | ||
| ❏ | C10 | バンド固有 | その他 | |||
| ❏ | C11 | バンド固有 | その他 | 40mと15mキットでは使用しません | 
            
トランジスタの取り付け
シルク印刷通りに2個のトランジスタを取り付けます。
2N3904 と 2N3906 を混同しないでください。最後の桁を注意深くチェックしてから半田付けしてください。

| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | Q1 | 2N3904 NPN トランジスタ | 2N3904  | TO-92 | ||
| ❏ | Q2 | 2N3906 PNP トランジスタ | 2N3906  | TO-92 | 
抵抗の取り付け

| 確認 | 部品記号 | 部品 | 記号 | カテゴリ | 向き | 備考 | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| ❏ | R17 | 475Ω 1/4W 1% | 黄紫緑黒茶  | 1/4W | E-W | |
| ❏ | R16 | 22.1k 1/4W 1% | 赤赤茶赤茶  | 1/4W | N-S | |
| ❏ | R15 | 1kΩ 1/4W 1% | 茶黒黒茶茶  | 1/4W | N-S | |
| ❏ | R14 | 475Ω 1/4W 1% | 黄紫緑黒茶  | 1/4W | E-W | |
| ❏ | R13 | 10kΩ 1/4W 1% | 茶黒黒赤茶  | 1/4W | E-W | |
| ❏ | R12 | 10kΩ 1/4W 1% | 茶黒黒赤茶  | 1/4W | E-W | |
| ❏ | R11 | 10Ω 1/4W 1% | 茶黒黒金茶  | 1/4W | W-E | 
局発 - 完成ステージ
基板表面
 
  基板裏面
局発 - テスト
目視検査
テスト環境
良好な光源と拡大鏡を用いて注意深く半田付けした箇所を検査し、ブリッジ、イモ半田、接触不良等が無いかチェックします。電流テスト
テスト環境
- 1kΩの抵抗をプラス側の電源供給線の途中に入れます
- 電流制限抵抗を入れたままDC 12Vを加え電流を測ります
- 電流制限抵抗を取り除きます
- DC 12Vを加え、制限抵抗無しで電流を測定します
テスト計測値
| テストポイント | 単位 | 公称値 | 筆者の測定値 | 実際の値 | 
|---|---|---|---|---|
| 制限抵抗あり | mA | < 12 | 7.3 | _______ | 
| 制限抵抗無し | mA | < 20 | 14.1 | _______ | 
電圧テスト
テスト環境
- 基板に通電をする
- テストポイントとグランド間の電圧を計測する
計測した電圧にはAC成分が含まれる場合があり、デジタルテスタ(DMM)によっては実際の電圧より高く表示される場合がありますのでご注意願います。
筆者は、オシロスコープを用いてDC電圧をR17で計測したところ、DC 2.6V位でした。
測定値
| テストポイント | 単位 | 公称値 | 筆者の測定値 | 実際の値 | 
|---|---|---|---|---|
| R11 ヘアピン | DC V | 4.5 - 5 | 4.9 | _______ | 
| R15 ヘアピン | DC V | < R11 ヘアピン値 | 4.7 | _______ | 
| R12 ヘアピン | DC V | < 2.5 | 2.3 | _______ | 
| R17 ヘアピン | DC V | > 2.5 | 4.2 | _______ | 
局発出力テスト
テスト環境
- 1.8MHz, 3.5MHz, 7MHzの3バンドでは、局発は希望中心周波数の4倍でなければなりません。 例: 7.056MHzの希望センター周波数の場合、28.224MHzの局発が必要です。
- 10MHz,14MHz,21MHzのキットでは、多少事情が異なります。これらのキットでは、1/3のサブハーモニックサンプリングを利用しています。中心周波数は、大よそ水晶の周波数 x 3 ÷ 4になります。1/3サブハーモニックサンプリングによる3〜4dBのロスは、I/Qオーディオステージでの5倍のゲイン(ローバンドのSoftrock Lite IIキットと比べた場合)により補われています。(ハイバンドOPアンプ LT6231、ローバンドOPアンプ TVL2462CD)
- 水晶の周波数は、バンド固有であり、以下の通りです:
| 部品記号 | バンド | 周 波 数 | 
|---|---|---|
| X1 | 160m | 7.3728 MHz | 
| X1 | 80m | 14.06 MHz | 
| X1 | 40m | 28.060 MHz | 
| X1 | 30m | 13.5 MHz | 
| X1 | 20m | 18.73 MHz | 
| X1 | 15m | 28.06 MHz | 
- ハム用受信機を使用して局発を受信することができます。実際上記局発周波数が受信できます。.
- 正しく較正されたオシロスコープがある場合は、測定に利用することができます。
- 注意: 1/3サブハーモニックサンプリングは、スペクトラムを反転します。I/Qオーディオ出力のTip(先端)とRing(リング)を逆転することによりSDRソフトを、通常のSoftrock仕様で使うことができます。
 局発出力テスト
局発出力テスト 

