FA-VA5 操作マニュアル - 単独使用編
Version 1.08 (2018年12月15日時点)
Prepared by ICAS Enterprises
測定モード
FA-VA5には、以下の測定モードが用意されています。
●Single Frequ Modes (単一周波数測定モード)
●Multi Frequ Modes (マルチ周波数測定モード)
Single Fequ Modes (単一周波数測定モード)
最上位階層(Operating Mode)で、「Dwn」を使用して「Single Frequ Modes」を選択後、「Sel」ボタンを押すと、下記の画面になります。
●SWR One Frequency
単一周波数において、VSWRを測定する場合に使用します。「SWR One Frequency」を選択後、「Sel」を押すと、下記画面になります。
画面の説明:
freq = 測定している周波数をHz単位で表示しています。「D/S」ボタンをクリックすると、桁が右に移動していきます。「-」「+」ボタンで、お望みの周波数に設定してください。「-」「+」ボタンを押す度に、自動的にVSWRは再計測されます。
Z = 実数 インピーダンス
-j = 虚数 インピーダンス (+j or -j)
SWR = VSWRの値を表示します。この例では、1.27 となります。
S (右上) = 本体メモリー上に、全てのパラメータが保存されていることを表しています。
S(中央) = シリアルインピーダンスモデル使用 (Setup->Impedance Modelの設定が反映されます)
M = マスターキャリブレーションを使用。クイックキャリブレーションの場合は「C」、FA-VA5内蔵テーブルの場合は「-」と表示されます。
50(縦読み) = 50Ω キャリブレーションベースを使用
周波数設定方法:
測定周波数を設定するには、「D/S」ボタンを押していくことにより、桁が右へと移動していきます。変更する桁で「-」と「+」ボタンを使用して数値を決定していきます。「D/S」、「-」、「+」何れかのボタンを放した時点でその時点のVSWRが自動表示されます。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●SWR One Frequ Buzzer
画面を見ずにアンテナの調整を可能にしてくれます。VSWRが下がるとビープ音の間隔が短くなります。周波数変更等は、上記と同じです。単一周波数において、離れた場所でVSWRを調整する場合に便利な機能です。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層」メニューに戻ります。
●Z One Frequency
単一周波数において、インピーダンス値を測定するために用います。「D/S」ボタンをクリックすると、桁が右に移動していきます。「-」「+」ボタンで、お望みの周波数に設定してください。「-」「+」ボタンを押す度に、自動的に再計測されます。
画面の説明:
Z = 実数 インピーダンス
-j = 虚数 インピーダンス (+j or -j)
|Z| = 絶対値 インピーダンス
C/L = 虚数部のキャパシタンス/インダクタンス値を表示
SWR = VSWR値
S (右上) = 本体メモリー上に、全てのパラメータが保存されていることを表しています。
S(中央) = シリアルインピーダンスモデル使用 (Setup->Impedance Modelの設定が反映されます)
M = マスターキャリブレーションを使用。クイックキャリブレーションの場合は「C」、FA-VA5内蔵テーブルの場合は「-」と表示されます。
50(縦読み) = 50Ω キャリブレーションベースを使用
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層」メニューに戻ります。
●S One Frequency
単一周波数において、反射係数 S を測定するために用います。「D/S」ボタンをクリックすると、桁が右に移動していきます。「-」「+」ボタンで、お望みの周波数に設定してください。「-」「+」ボタンを押す度に、自動的に再計測されます。
画面の説明:
S = 実数 反射係数
-j = 虚数 反射係数 (+j or -j)
|S| = 絶対値 反射係数
phi = 位相角度 (+ or -)
RL = 反射損失
ML = 整合損失
S
(右上) = 本体メモリー上に、全てのパラメータが保存されていることを表しています。
M = マスターキャリブレーションを使用。クイックキャリブレーションの場合は「C」、FA-VA5内蔵テーブルの場合は「-」と表示されます。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●SOL One Frequency
こちらは、一時的に特定周波数でSOLキャリブレーションを行う場合に利用できる一時的なクイックキャリブレーションです。マスターキャリブレーションを忘れてしまった場合等に、瞬時にキャリブレーションを行うことができます。マスターキャリブレーションと同じ要領でキャリブレーションを行ってください。なお、キャリブレーションを行う前に、上記で説明しました項目の「SWR One Frequency」にて、測定周波数をセットしてからキャリブレーションを行ってください。
以上で、Single Frequ Modesの説明を終わります。
Multi Frequ Modes (マルチ周波数測定モード)
最上位階層(Operating Mode)で、「Dwn」を使用して「Multi Frequ Modes」を選択後、「Sel」ボタンを押すと、下記の画面になります。
●SWR 5 Band
Setup->5 Band Frequenciesにて事前に設定した5つの周波数で、VSWRの測定を行うことができます。「SWR 5 Band」を選択後、「Sel」を押すと、下記画面になります。
画面の説明:
kHz: 事前に設定された5つの周波数を表示します。
SWR: バーグラフで各周波数のVSWRを表示します。
M = マスターキャリブレーションを使用。「C」の場合は、SOL 5 BANDを使用。「-」の場合は、FA-VA5内蔵テーブル使用。
50 = 50Ω基準を使用。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●SWR Single Sweep (シングル測定用)
設定された周波数と帯域におけるVSWRの測定に使用します。
左上の印:
左上の矢印は、左ボタンを押すことで、下記の3つに変更可能です。
「<」の場合、中心周波数(この例では7800kHz)を変更できます。中央ボタンを押すと100kHz単位で減少します。右ボタンを押すと、100kHz単位で増加します。希望する周波数とあまりにも離れている場合は、「SWR One Frequency」で設定してから、再度「SWR Single Sweep」に戻ってください。測定が完了すると、中央に小さなマーカー(■)が表示されます、これは、現時点の中央周波数であり、周波数値とVSWR値が表示されます。(「M」で、マーカー位置を変更した場合は、その位置にマーカーが来ます。)このモードでは、この画面になってすぐにスイープが開始されます。何れかのボタンを押した場合、再度スイープが開始されます。
「>」の場合、スイープスパン(この例では+/-2048kHz)を変更できます。
-「Setup」->「Span Start」で「Start 100kHz」を選択した場合:
スパンの初期値が+/-100kHzになります。Dwn/Upボタンでスパンを調整します。
-「Setup」->「Span Start」で「Start 2kHz」を選択した場合:
スパンの初期値が+/-2kHzになります。Dwn/Upボタンでスパンを調整します。
測定が完了すると、中央に小さなマーカー(■)が表示されます。これは、現時点の中央周波数であり、周波数値とVSWR値が表示されます。(「M」で、マーカー位置を変更した場合は、その位置にマーカーが来ます。)このモードでは、この画面になってすぐにスイープが開始されます。何れかのボタンを押した場合、再度スイープが開始されます。
「M」の場合、「>」又は「<」で測定したVSWR曲線上の任意の位置にマーカーを移動することが可能です。中央ボタンを押すとマーカー位置が左にズレます。右ボタンを押すとマーカー位置が右にズレます。このモードでは、再測定は行われず、事前の結果上でマーカーだけが移動します。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●Z Single Sweep (シングル測定用)
設定された周波数と帯域におけるインピーダンスの測定に使用します。使用方法は、上記「SWR Single Sweep」に準じます。
実線 = 実数部 インピーダンス
点線 = 虚数部 インピーダンス
M = マーカー表示の場合にのみ、周波数の横にインピーダンスの実数部と虚数部が表示されます。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●S Single Sweep (シングル測定用)
設定された周波数と帯域における反射係数 S を測定し、スミスチャート上に表示します。使用方法は、上記「SWR Single Sweep」に準じます。
M = マーカー表示の場合にのみ、周波数の下に、反射係数、インピーダンス、リターンロスを表示します。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●SWR Cycling Sweep (反復測定)
設定された周波数と帯域におけるVSWRの測定に使用します。シングル測定とは異なり、最高周波数までスィープ後に、再び最低周波数からスィープを反復します。(消費電力が増えますのでご留意願います。)
その他の使用方法は、「SWR Single Sweep」と同じです。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●Z Cycling Sweep
設定された周波数と帯域におけるインピーダンスの測定に使用します。シングル測定とは異なり、最高周波数までスィープ後に、再び最低周波数からスィープを反復します。(消費電力が増えますのでご留意願います。)
その他の使用方法は、「Z Single Sweep」と同じです。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●S Cycling Sweep
設定された周波数と帯域における反射係数 S を測定し、スミスチャート上に表示します。シングル測定とは異なり、最高周波数までスィープ後に、再び最低周波数からスィープを反復します。(消費電力が増えますのでご留意願います。)
その他の使用方法は、「S Single Sweep」と同じです。
この画面を終了するには、「D/S」ボタンを2秒長押しすることで、「Operating Modes」(最上階層)メニューに戻ります。
●SOL 5 Band
「SWR 5 Band」の5つの特定周波数でSOLキャリブレーションを一時的に行う場合に利用できるクイックキャリブレーションです。マスターキャリブレーションを忘れてしまった場合等に、瞬時にキャリブレーションを行うことができます。マスターキャリブレーションと同じ要領でキャリブレーションを行ってください。なお、キャリブレーションを行う前に、Setup->5 Band Frequenciesにて、各々の測定周波数をセットしてからキャリブレーションを行ってください。
●SOL Sweep
「SWR Single Sweep」で設定した周波数と帯域に対して、マスターキャリブレーションを適用していない場合に行うクイックキャリブレーションです。マスターキャリブレーション同様に、画面の指示に従ってキャリブレーションを行ってください。
以上が測定モードの説明です。
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