RSPを使用したリターンロス(VSWR)の測定方法

使用機材:
■RSP受信機(RSP1A/RSP2/RSP2 pro)、SAS Spectrum Analyzer V0.9A
ING-SRC ノイズ発生器
IVSWR-BRDG VSWRブリッジ + 外部電源 DC 5V
■DUT(被測定物) ー アンテナ等

接 続
下記の図に従い、各機材を接続します。ING-SRCの電源は、できるだけDC 5Vをご使用願います。

測定手順
1.接続が完了後、SAS Spectrum Analyzerを起動します。

2.DUTの大凡の周波数レンジにSASの中心周波数を合わせます。

3.DUTは接続しない状態(オープン)で、SASのStartボタンをクリックします。ADC Overloadの場合は、IF Gainを調整するか、アッテネータを使用してNormalにしてください。 CursorsをEnableにし、DUTの予想ディップ点付近にCursor Aを移動し、トレースにY軸が重なる点でクリックしてマーカーを固定します。


4.DUTにIVSWR-BRGに付属の50Ωロードを接続しします。下記の図のようにトレースが下がります。
  下がった時点で、Cursor Aと同じ周波数付近にCursor Bを移動し、Y軸がトレースに重なった点でクリックし、Cursor Bを固定します。
  本例では、Delta dBm = 40.0 と表示されています。おおよそ リターンロス 40dBm = VSWR 1.02 になっています。



5.次に、DUT側の50Ωロードを外し、DUT(ここの例では50MHzのアンテナ)を接続し、ディップ点を見つけます。
  ディップ点にCursor Aを移動して、Y軸とトレースが重なった点でクリックして、Cursor Bを固定します。


6.アンテナをDUT端子から外し、もう一度ディップ点でのオープン時の強度を測定します。

 

この例でのリターンロスは、Delta level dBm -28.9 ≒ VSWR 1.07となります。


以上で、リターンロスの測定が可能となります。操作に慣れてくれば、5.と6.の手順だけで測定が可能です。






参考リンク
■リターンロス- VSWR換算表
https://www.amphenolrf.com/vswr-conversion-chart/










===END===