FA-VA5 ベクトル・アンテナ・アナライザー組立説明書
                                      
                          July 18, 2018 Prepared by ICAS Enterprises

本マニュアルでは、FA-VA5の組立を説明致します。ご購入前及び組立前に必ずお読みください

FA-VA5キットを受け取った時点で、内容物の点検を行ってください。
化粧箱の中身は、大きく2つに分けられています。一つは金属ケースで、中に組立部品
が入っています。もう一つにはメイン基板とLCDが入っています。
最初に金属ケースを固定している4本のネジを外し、中の部品を取り出します。






内容点検

下記のリストに従いまして内容物の点検を行ってください。部品が紛失している場合は、速やかに下記までご連絡願います。
support@icas.to

No. 個数
内       容
1
2
トップ、ボトムケース
2
1
LCD + バックライト
3
2
3P ピンソケット
4
20P ピンソケット
5
7mm幅 紙製スペーサー
6
マイカ絶縁シート (汎用トランジスター絶縁用を利用)
7
スライドスイッチ
8
3
プッシュスイッチ
9
3
スイッチ用延長ボタン
10
USB拡張基板
11
ブザー
12
基板取り付け用BNCメス + ワッシャー + 固定ナット
13
2
単三電池ホルダー
14
4
ゴム足
15
2
BNCオス
16
リード線
17
BNCオス - 50Ωロード
18
4
M3 マイナスネジ (基板固定)
19
4
M3 ネジ (ケース固定用)

必要工具
下記の組立工具が必要となりますので、準備願います。
1.温度制御型ハンダごて: 40W-60W 先端が尖ったもの (メイン基板への部品の取り付けに使います)
2. ハンダごて:  80W-100W 先が平らなもの (BNCのGNDをメイン基板に取り付ける場合のみ使用します)
3. ハンダ、フラックス入り 0.5mm - 1mm
3. マイナスドライバー、プラスドライバー
4. ラジオペンチ、ニッパー
5. 単3乾電池 1.5V x 2個 - 充電式は不可!

下準備:
製造ロットによって、ボトムケースの底部に保護用ビニールが被覆されている場合があります。組み立て前にビニールを剥がし、必要に応じてウエス等で付着した接着剤等をきれいに拭き取ってください。


組立開始

部品内容の確認が済みましたら、実際の組立に入りますが、必ず下記の順番にて行ってください。順番が前後しますと、元に戻すことが困難な場合がありますので、必ず順番通りに進行してください。

メイン基板トップ                  メイン基板ボトム
          
*部品は、メイン基板トップ側に取り付け、ハンダ付けはボトム側で行います。


基板レイアウト図面(トップ側からみた図面)


基板レイアウト写真 ー 実装後



1. スライドスイッチの取り付け
スライドスイッチを基板トップに差し込みます。基板との隙間が空かないように押し付けて、1点軽くハンダ付けをし、実際にケースに入れて左右スライドした場合に支障がないことを確認後、端子3本と、両端のタグをハンダ付けします。


2.USBインターフェース基板の取り付け
USBインターフェースを取り付ける前に、マイカ絶縁シートを基板との間に入れてください。


USB基板を三辺のパッド群から、ほぼ等距離になるように配置後、軽くパッドの一つだけに仮ハンダ付けします。

警告!

仮ハンダ付け箇所は、下記画像の赤線内の端子1箇所のみにしてください。2箇所以上仮ハンダ付けしてしまい、USB基板を一旦取外す場合、ハンダゴテは1箇所にしか同時にあてることができません。ハンダを外した端子側を持ち上げた場合、他の端子にはハンダが残っており、パターンが剥離する場合があります。青線内の4つのパッドは、USB結線用で、重要ですので、仮ハンダは絶対にしないでください。

ボトムケースに取り付け、トップケースを被せた場合に、USBソケットの口がトップケースに当たらないようにしてください。又、あまり距離が離れすぎると、USBコネクターを差し込む場合に、届かない場合がありますので、仮ハンダ付けしたパッドにコテをあてながら、注意深く調整して位置を決めてください。位置決め後、すべての端子をハンダ付けします。ハンダ付けに自信がない場合は、拡大鏡等を使用して、青線内のハンダが完全にされているか、他の端子とショート等がないかを確認願います。

3.LCDとバックライトの固定
LCDとバックライトを重ね合わせて、バックライト基板(白)の底部に緩衝材等を入れた状態にし、LCD間との隙間がなく、水平な状態にします。その状態で、3ピンコネクター(2箇所)を上側からすべてハンダ付けします。20ピンコネクターは、左と右端のみハンダ付けします。(ハンダ付けは、バックライト基板の上側で行ってください。下側でハンダ付けしますと、後にソケットに挿入できなくなりますので、ご注意願います。) 組立終了後、ケース取り付け前に、赤矢印の保護フィルムを剥がしてください。


4.ソケットの取り付け
3Pソケット2個と、20Pソケットをハンダ付けします。ソケットのプラスチック下部からメイン基板までの間隔をすべて7mmにする必要があります。付属の紙製スペーサーを4等分に切断してください。各スペーサーを、下記写真の様にそれぞれのソケットの下に垂直に入れます。先程組み立てたLCD+バックライト基板を差し込んでください。この状態で、メイン基板を反転させ、LCD側が下になるようにしてください。(LCD画面にキズがつかないようにしてください。)各スペーサーが外れないように水平に保ちながらメイン基板の下側で、すべてのピンをハンダ付けしてください。水平度が崩れますと、ケースに入れた時にLCD画面が傾いてしまいますので、慎重に水平度を出してください。
ピンのハンダ付け終了後、LCDを外してください。



5.ブザーの取り付け
ブザーの極性に注意してください。保護フィルムを剥がし、プラス側が下記の写真の通りになるよう配置してからハンダ付けします。不要なリードはショートの原因になりますので、ニッパーで切断してください。


6.プッシュスイッチの取り付け
3個のプッシュスイッチを取り付けます。メイン基板に完全に挿入された状態で、ハンダ付けしてください。縦横の方向は決まっていますが、180度回転した位置でも取り付け可能です。(わかりやすくするため、右のスイッチは延長キャップを取り付けていない状態、中及び左はキャップを被せた状態になっています。)
必要に応じて余ったリードは切り取ってください。


7.単3電池ホルダーの取り付け
極性に気をつけて、下図の様に単三電池ホルダーを取り付け、ハンダ付けしてください。余ったリードは切り取ってください。


8.BNCメスコネクターの取り付け
BNCメスコネクターを取り付けます。基板と隙間がない状態にして、垂直水平度を確認後、ハンダ付けしてください。GND用のパターン2箇所は小手先が平でワット数が高いハンダごてを使用してください。(イモハンダを防止し、短時間でハンダ付けし、基板を傷めないためです。)真ん中の小さなピン2箇所は、通常のこてでハンダ付けします。余ったリードは切断してください。

基板トップ (電源スイッチOFF状態)          基板ボトム



9.スイッチ延長キャップ、LCDの取り付け ー 簡易テスト
プッシュスイッチ3個に延長キャップを被せます。LCDをソケットに差し込みます。電源スイッチは、上図の通りOFFになっていることを確認後、単三電池 2本を正しい極性で取り付けてください。これで、ハンダ付け作業が完了しました。

簡易テスト:
電源スイッチ(スライドスイッチ)をONにすると、ウェルカムメッセージが短時間表示され、測定モードになります。
何も表示されない場合は、組立手順に従って、不良ハンダやショートが発生していないか、極性がある部品の極性が正しいか等の確認を行ってください。 動作確認後、スイッチはOFFにし、乾電池は取り外してください。

10.最終組み立て
上記の簡易テスト終了後、最終組み立てに入ります。
ボトムケースに、ゴム足を4つ通します。少々硬いですが、先の尖ったドライバー等で外側から一部分だけを押し込み、内側からラジペン等で引っ張ることで、正しい位置に固定されます。余った部分は、基板にタッチしない程度にニッパー等でカットしてください。


次に、メイン基板をボトムケースに取り付けます。四隅の穴を合わせ、マイナスネジで軽く固定します。この状態で、トップケースを被せ、LCD、スイッチ等の位置が正しいことを確認後、マイナスネジを程よく締めてください。

次に、BNCコネクターにワッシャーを入れ、ナットで緩まない程度に締めてください。(先が平坦なラジペン、プライヤー等で締めます。)



次に、単三電池を再度装填します。

最後に、トップケースを被せ、4隅をネジで固定してください。


これで、本体の全組み立て工程が終了しました。

付属のBNC SOLキットの組み立てに関しましては、下記を参照願います。
http://icas.to/fa-va5/bnc-sol-assy-manual.htm



使用方法に関しましては、下記を参照願います。
FA-VA5の使用方法(単体編)
FA-VA5の使用方法(VNWAソフト連動編)
FA-VA5使用ヒント/例

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