Spectrum LabをIDC-136X2-KIT受信機で使用する方法

IDC-136X2-KITSpectrum Lab と使用することにより、2本のアンテナを同時に比較したり
ノイズブランカーやAGCの調整を容易に行うことが可能です。もちろん、グラバーとして使用
することも可能です。

まず、Spectrum Labをダウンロードしインストールしてください。使用方法に関しま
しては 弊社では一切サポートできませんので、各自英文マニュアルをお読みください。
http://www.qsl.net/dl4yhf/spectra1.html#download

以下は、IDC-136X2-KITを使用した場合のクイック設定方法です。
DC受信機局発: 130,000kHz (+/-要微調整)
サウンドカード:  USB Soundblaster - Windows XPで汎用USBオーディオで動作
            Sampling Rate = 48kHz  Line-in入力使用         

1.ダウンロード後、インストールを行なってください。
  最初にSpectrum Labを立ち上げると以下の画面が表示されます。
  

2.念のため、初期値設定に戻します。[Quick Settings]メニューから、
   [Restore all "factory" settings]を選択 してください。
  
  


3.Audio設定
  [Options]メニューから[Audio settings, I/O device selection]を選択すると、以下の画面
   が表示されます。  [Audio Input Device] で、受信機に接続されているサウンドカードを
  指定します。 指定後、必ず[Apply]ボタンをクリックして設定を確定させてください。
  [Audio Ouput Device]は、通常は使用しませんので、初期値のままで構いません。
      
  ◆bits/sampleは、通常は[16]で構いませんが、24ビットのカードの場合は、24にしてください。
  ◆Stereo Processing には、必ずチェックを入れてください。
  ◆PCのスペックに余裕がある場合は、minimize latency にチェックを入れます。
  ◆サウンドカードのサンプリングレートを設定します。ここでは、48kHzとします。
    [Audio Processing]で、48000をプルダウンメニューから選択して[Apply]ボタンをクリック
    して確定します。 
    

4.ステレオ(2ch別々の)受信の設定を行います。
  [Components]メニューから[Show Components (circuit window)]を選択します。
  以下の画面が表示されます。
       

  次に、赤丸で囲まれたL1を左クリックしますと、以下の画面が表示されますので、
   L2を選択してOKボタンを押してください。
  
   
  次に、青丸で囲まれた - を左クリックしてますと、以下の画面が表示されますので、
   R2を選択してOKボタンを押してください。
  

  以下の画面になりましたら、右上の[X]印をクリックして、Show Componentsから抜け出て
  ください。
  

.FFTの設定を行います。[FFT]タブを選択すると以下の画面が表示されます。
  [Decimate input by (divisor)]には、プルダウンリストから[36]を選択、
  [FTT Input size ("lenth")]には、プルダウンリストから[65536]を選択してください。
  [Type]では、プルダウンメニューから [Complex, with internal frequency...]を選択します。
  [Center frequency]には、 7775 と入力します。(実際に受信したい中心周波数から局発
  を引いた値を入れてください。 137,775Hz - 130,000Hz = 7,775Hz)

  
  [Apply]ボタンをクリックしてFFTメニューから抜けます。ここで、ウーターフォールがハング
   した状態になることがありますので、一旦 File -> Save settings as で、.usrファイルを
   保存後(適当に名前を付けてください)、一度終了し、Spectrum Labを再度起動してください。  

6.次に、スクロールする時間を設定します。[Options]メニューの[Spectrum display settings]
  を選択します。
横スクロールするために、[Vertical Frequency Axis]にチェックを入れてください。
  [Waterfall Scroll Interval]で、初期設定は[automatic]にチェックが入っていますが、チェックを
  外し、空欄にスクロールする時間間隔を入れてください。ここでは1200ms(1.2秒)の設定
  にしておりますが、お好みの時間を入力してください。値が大きほどスクロールする時間が遅くなります。
  Spectrum graph area (pix)の値を調整すると、右側のスペクトラムの幅を調整することができます。
   アンテナの調整時には、200程度の値を入力することにより、見やすくすることができます。
  [Apply]ボタンをクリックして、Spectrum(1)メニューから抜けます。
  
   暫くすると、受信が開始されます。


7.振幅レンジを設定します。
   まず、ノイズフロアを確認します。Controlパネル(左上)を使用します。
  
  5∧と6∨を交互にクリックして、ノイズフロアを確認します。
   ノイズフロアが-120dBの場合を例に、以下の設定をしてください。
  
   [Amplitude Range & Spectrogram Options]の[Range]にそれぞれ
   -120と-70と入力します。(差が50dBぐらいに設定すると見やすい画面に
   なります。)
   [Offset]を用いる場合、ここに120と入力すると、-120dBが0dBとして
   表示されます。Rangeは、0と50に設定しなおしてください。
   設定が終了しましたら、[Apply]ボタンをクリックしてください。

8.現在表示されている周波数は、局発から何ヘルツ上かを表わしています。
   実際の受信周波数を表示させる為には、Controlパネルの[Offset]に局発
   周波数を入力します。 本例の場合は、130000と入力します。

   サウンドカードや実際の局発のズレがありますので、実際に表示されている
   画面をみながら、微調整を行います。実際の周波数が表示されるまで
   入力後は入力欄が水色に反転します。白に戻ると実際の周波数に反映されます。
    
  次に、MinとMaxを入力してください。 137,774Hz〜137,780Hzまでを受信
  する場合には、Minに137774、Maxに137780と入力します。

   

9.上記8.までが終了しますと、以下の様な画面が表示されるはずです。
  
  一旦、[File]メニューから[Save Settings as]を選択し、構成を保存することをお薦め
  します。 (ここでは、137,777.15HzのLoran Cハーモニックラインが137,776.9Hz
  と表示されていますので、Offsetに 130000.25 と入力して較正する必要があります。)
  LO発振子の個体差及びサウンドカードによっては、誤差が異なる場合がございます。

10.以上は、上半分の画面設定です。同様の周波数設定を下半分の画面にする必要があります。
   周波数スケールの下半分のどこかにカーソルを合わせてください。カーソルが十字になった
    状態で左クリックしてください。
   すると、コントロールパネルには、以前と同様の表示がなされますので、まったく同じ数値を
    Offs、Min, Max欄に入れてください。
    最終的に以下の画面になります。
  
   上下画面で、別々な周波数範囲を設定することも可能です。(ただし、FFTのカバー範囲内だけです)。
       

11.コントロールパネル上のカラーパレットを左クリックすると、以下のリストがでますので、
    お好みのパターンをクリックしてご使用ください。
   

最後に、.usr ファイルを保存して完了です。

 

Spectrum Labは、 ARGOとは異なり、右側にある周波数スケールを上下に
スクロールさせても、表示スペクトラムトレースはその周波数にとどまります。
ウインドウサイズも可変可能ですので、ぜひ一度お試しください。

 

尚、本設定例はあくまで弊社の環境でのみテストしておりますので
ご使用の環境では必ずしも同じ動作をしない場合がございますが、
その場合は、英文取説等を参照願います。

Thanks to DL4YHF for a splendid software!